依存症の自助グループってなに? 依存症当事者が解説

依存症

こんにちわ、ぱらきぃとです。

アルコールや薬物、ギャンブルが問題になり、自助グループを進められたことがある方もいらっしゃると思います。
またご家族の方も、本人の治療方法を調べていく中でなんとなく自助グループに行くのがいい、ということまでは分かったもののあまり情報がなく、どんなところか分からない!
そんな方が多いと思います。

今回は依存症の自助グループがどんなところかということを解説していきたいと思います。

自助グループとは?

自助グループとは、依存症当事者あるいはその家族が集まり、依存の問題から回復していくための共同体です。

依存症当事者の自助グループは、
アルコホーリクス・アノニマス(AA)、ナルコティクス・アノニマス(NA)、ギャンブラーズ・アノニマス(GA)などが有名です。
それぞれアルコール依存、薬物依存、ギャンブル依存の当事者が集まり、依存対象を使わない新しい生き方をするためにお互い助け合います。

依存症のご家族の自助グループには、
アラノン(Al-anon)、ナラノン(Nar-anon)、ギャマノン(Gam-anon)などが有名です。
それぞれアルコール依存、薬物依存、ギャンブル依存のご家族が集まり、依存症当事者との共依存などの問題から回復するように手助けします。
ご家族の方からすると「なぜ私まで自助グループに行く必要があるのか」と思われるかもしれませんが、
ご家族の方も共依存や心の傷を抱えてるケースも多く、当事者と同様に回復が必要になります。

自助グループでは12ステップという依存症回復プログラムが用いられています。
この12ステップの原則に基づき、定期的にミーティングというものが開かれて、お互いの話を分かち合います。
またミーティングの中で信用できる仲間を見つけ、スポンサー(12ステップを手渡してもらう人)となってもらい12ステップを進めていきます。
この12ステッププログラムを進めていく中で、自身の過去の過ちや現在の状態を認めて、その苦しみや悩みを手放し依存状態から回復していくことができます。

自助グループではどんなことが行われるの?

自助グループには

  • 定期的に開かれるミーティング
  • スポンサーシップ(12ステップ)

の2つの役割があります。

ミーティングは定期的に開かれ、そこでは同じ依存症の問題を抱えた仲間同士が、12ステップを通して起こった変化や依存症での失敗の体験などを分かち合います。
分かち合いは言いっぱなし聞きっぱなしで、自身の話に誰かが質問したり反応したりすることはありません。
またミーティングはアノニミティ(匿名性)が約束されており、ミーティングで話されたことは外部には一切持ち出せません。
実名ではなく、アノニマスネームというニックネームを用いているのも特徴です。

そこでの分かち合いを通してお互いのことを深いレベルまで知り、信頼できる関係性を築き上げていきます。
真に信頼できる仲間を見つけたら、その人にスポンサーになってもらいます。
スポンサーとは12ステップを手渡してもらう人であり、この人と一緒に12ステップを進めていきます。
この12ステップを通して抱えてきた恨みや恐れを手放し、霊的に目覚めることによりアディクションから解放されるのです。

その霊的に目覚めた状態、アディクションから自由になり恐れや恨みから解放された経験をミーティングにて、また苦しんでいるアディクトに伝えていきます。
これによって、常に謙虚な状態、霊的に目覚めた状態を維持することができるのです。

12ステップについては以下の記事にて解説しています。

どうやったら自助グループに参加できるの?

自身のアディクションの自助グループがどこで開催しているかは各自助グループのウェブサイトから確認することができます。
AA、NA、GAであればほぼ全国で開催されている他、最近はオンラインでのミーティングも増えてきていますので、自身のスケジュールにあったミーティング会場を探してみてはいかがでしょうか。
各自助グループのウェブサイトなどは以下の記事にて解説しています。

自助グループはアディクションを止めたいという意志さえあれば誰でも参加することができます。
ミーティングの形式としては

  • クローズドミーティング
    依存症当事者と、自分はそうかもしれないと思っている方に限ったミーティング
    女性オンリーなども存在する
  • オープンミーティング
    上記に加え、家族や支援者(医療・福祉関係者など)も参加できるミーティング

主に上記の二つに分けられます。

参加料は無料となっていますが、任意の献金が存在します。
献金はミーティングの会場代や会場のコーヒー代、また地域の自助グループが刑務所や病院の中に自助グループを伝えていくための費用として用いられます。

おわりに

この記事を見てなんとなくの概要はわかったけれども、まだ参加する勇気がないという方もいらっしゃると思います。
ミーティングでは初めて来た仲間を大切にするという原則がありますので、初めて来た方でも温かく出迎えてくれます。
また自助グループに参加している人はみんな同じ悩みや問題を抱えた人なので、遠慮したり恐れたりする必要はありません。
これをきっかけに自助グループに参加してみてはいかがでしょうか。

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