どうやったら依存症から回復できるの? -家族編-

依存症

こんにちわ、ぱらきぃとです。

現代の情報あふれる日本においても、依存症の認知度というものは低く、その回復方法というのも一般には知られていないのが現状です。
当事者はもちろん、
家族の方も、「助けてあげたい」「治してあげたい」という気持ちがあるのに、どのような方法をとればいいかわからないという方がほとんどだと思います。

中学時代から10年以上薬物依存に苦しみ、現在は薬物を止めて5年になる私ぱらきぃとが実体験を基に、依存症の只中の状態から薬物を止めて回復していくための方法をお伝えします。

1. 家族がまず支援するのを止める

これがまず初めに重要なことです。
依存症の当事者を支援することをイネイブリングといい、嗜癖を助長させる原因にもなります。

お金を支援したり、借金や罰金などを肩代わりするのは本人の依存症を助長させることにもなりますので、まずはこういった当事者に対する支援を止めるのが肝心です。

2. 自助グループ・依存症回復施設へつなげる

同時に第三者の力を借りることが大切です。

薬物やアルコールで精神症状が出ている場合は心療内科に受診させるのも重要ですが、
病院での薬物治療では依存症を根本的には治療することができません。

病院でカウンセリングを受けるというのも回復手段にはなりますが、
同じ依存症から回復した人の方が当事者の気持ちが一番分かり、またその回復方法も実体験から知っています。
ですので、病院での個別のカウンセリングよりも、自助グループでの分かち合いのような集団カウンセリングの方が依存症の回復率は高いとされています。

依存症の当事者の方がスタッフの依存症回復施設もありますので、入寮して重点的に回復に専念する必要が出てきた場合は考慮にいれてください。
厳しい話にはなりますが、最初から自助グループだけで回復することは本人のやる気が相当高くないと難しいかと思います。

自助グループ・依存症回復施設については以下のブログ記事を参考にしてください。
依存症かと思ったらここに行け! 相談窓口&自助グループ一覧

3. ご家族の方も自助グループに参加する

「えっ!?何で依存症に巻き込まれた私まで自助グループに参加する必要があるの?」
と思われた方も多いかもしれません。

ですが、依存症の当事者だけではなく、ご家族の方も回復が必要な場合も多いのです。

依存症の人と生活を共にする中で、ご家族の方も心が傷つき病みを抱えていることが多々あります。
「毎日酒で暴れる旦那を取り押さえようと必死に戦った」
「息子の薬物乱用を隠そうと近所に噓をつき、隠し通せずに引っ越しをした」
など、依存症の人はその周りの人にも大きく影響を与えるのです。

また、ご家族の方、特にご両親の方であれば、知らず知らずのうちに当事者の方を傷つけてしまっていたかもしれません。
「当事者が子どものころ、夫婦共働きで子どもの相手が碌にできなかった」
「学歴コンプレックスがあり、子どもにはいい大学を出てほしいと勉強するようにとしつけをしていた」
などです。

誰が悪いから依存症になった、ということではありません。
依存症になるまでのプロセスは複雑で、何が原因ということは明確にはわかりません。
それでも当事者の人生の中でご家族が影響を与える割合はとても多いのも事実です。

また、先述のイネイブリングにも通じるのですが、
ご家族の方も共依存症である可能性が高くその治療を行ったほうが、
いざ当事者の方が回復し、ご家族との関係性を再構築する際に相互理解が得られやすいということもあります。

お互い成長したほうが、関係性の構築が楽なのです。

おわりに

依存症からの回復といっても、とても長いプロセスがありまだ説明できていないこともありますが、
まず本人が、
「このままではどうにもならない、何とかしなければ」
と自らの自覚する必要があります。
これが依存症の回復プロセスの中で一番最初に起こる「無力を認める」という状態です。

家族が支援してしまうと、この無力を認めるというプロセスが起こりづらいのです。
愛する人が依存症で苦しんでいるのに助けの手を差し伸べないのは辛いと思うかもしれませんが、
それこそが、愛であり、当人の回復を手助けする第一歩なのです。

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